退職代行サービス

はじめに 

  • 退職届を受け取ってもらえない!
  • 辞めると言ったら恫喝された!
  • 心身ともにボロボロ・・・
  • とにかくさっさと辞めたい!

 人手不足の世の中、労働相談の中で近似増えているのが「辞めたいけど辞めさせてくれない」というものです。人がどこでどのように働くかは労働者の自由です。もちろん、辞めることも法律で認められた当然の権利であり、会社が労働者を辞めさせないというのは、立派な強制労働であり人権侵害です。ウィステリア・バンデル法律事務所の弁護士は、大阪弁護士会労働問題特別委員会に所属し、これまで多くの労働に関する法律相談を受け、また授業・セミナーを開催しています。いつまでも辞めさせてくれないブラック企業と決別し、依頼者の方の新たな人生を歩むためのお手伝いをさせていただきたく思います。

退職のルール

 「はじめに」で述べましたように、退職は法律上自由です。ただし、引き継ぎ等の関係から、退職日から2週間前までに退職の意思表示をしなければならないとされています(民法第627条第1項。ただし有期雇用労働者(契約社員)など例外あり)。逆に言えば、2週間前であればいつでも退職することが可能であり、上司や会社にそれを止める権利はありません。また、退職の理由を告げる必要もありません。なお、多くの会社では就業規則で2週間より長い期間を定めています。これについて、法律の規定(2週間)が優先するとされていますが(東京地裁昭和51年10月29日判決-高野メリヤス事件)、仮に就業規則を優先するという立場を採ったとしても、無制約に就業規則が効力をもつわけではありません(浦和地裁熊谷支部昭和37年4月23日決定-大室木工所事件)。
 このように、退職の意思表示さえすれば退職は可能ということです(写真は和田山駅)。
 

 

退職代行サービスは弁護士に

1.非弁行為について
 巷には、弁護士以外にも退職代行サービスを行っている業者(一部例外を除き、弁護士以外の士業も含む。以下、単に「非弁業者」とします)がいます。まず、弁護士以外の者が法律事務を行うことは法律で禁止されています(いわゆる非弁行為。弁護士法第72条)。退職代行サービスが「法律事務」にあたるかについて、現時点で裁判例は見当たりませんが、非弁行為にあたる可能性は十分にあるところです。非弁行為とされた場合、退職が無効になることもあります。退職が無効になった場合、さかのぼって無断欠勤となり、それを理由に懲戒解雇、損害賠償請求といった問題が発生します。無事退職した(と思った)依頼者が思わぬ被害を受けることもあるわけです。もちろん、非弁業者に支払った報酬の返還、損害賠償請求の問題もあります。なお、違法な非弁行為は処罰の対象となります(弁護士法第77条第3号)。

2.非弁業者の言い分
(1)「顧問弁護士のチェックを受けている」
 非弁業者の中には、そのようにうたっているところも少なくありません。しかし、3の通り弁護士と比べて業務範囲が不十分である点は否定できないでしょう。また、顧問弁護士のチェックを受けているからといって、直ちにすべての業務が適法になるわけではありません。なお、当事務所ではまだ把握していませんが、「弁護士会から大丈夫と言われた(お墨付きを得ている)」と強弁する非弁業者も現れるかもしれません。しかし、弁護士会が、退職代行サービスについて非弁行為((3)の提携弁護士も含む)に当たらないといった見解を示したことはありません。法務省、厚生労働省(労働局、労働基準監督署等)、裁判所、法テラスその他公的機関も同様です。

(2)「交渉はしない」「単なる伝達だから」「紛争性はない」
 まず、交渉しない・伝達行為だからといって直ちに適法になるわけではありません。また、弁護士法第72条の解釈論として事件性(紛争性)必要説と不要説で争いがありますが、そもそも退職代行を利用する時点で円満退職ではなく、少なくとも潜在的な紛争性は存在します。そうすると、不要説に立った場合はもちろん、必要説の立場に立ったとしても、違法な非弁行為にあたる可能性は十分にあるわけです。

(3)弁護士を紹介する
 当事務所の調べた範囲で露骨に弁護士と提携しているという非弁業者は見当たらなかったのですが、非弁業者に相談された際に「うちは弁護士を紹介する」といったことを言われるかもしれません。しかし、弁護士が非弁業者と提携することは禁止されており、弁護士・非弁業者いずれも処罰の対象となります(いわゆる提携弁護士。弁護士法第27条、第77条第1号)。

3.業務範囲について
 弁護士は「法律事務」、特に「法律相談」が可能となっています。逆を言うと、非弁業者は業として法律相談に乗ることは許されていません。何が「法律相談」にあたるかは問題となりますが、相談者の退職要件(退職の意思表示からどのくらい経過すれば退職できるか)の判断・アドバイスは「法律相談」にあたる可能性があります。退職代行サービスは、まずもって退職要件の判断が不可欠になるところ、非弁業者がこれらの相談に乗ることはもちろん、アドバイスすることも違法になる可能性があるわけです。
 仮に、非弁業者のアドバイスが法律相談にあたらないとしても、サービス残業、セクハラ・パワハラ、不当人事さらには退職に伴う家族関係など、退職に付随する法律問題に非弁業者が乗ることは許されません。つまり、最初の相談段階でも非弁業者の対応は違法ないしは不十分なものになる可能性があるわけです。弁護士の場合、最初の相談を「法律相談」と位置付けていますので、相談の中で新たな法律問題を発見し、それについて回答することができます。

4.「上司と顔を合わさず」「即日退職」?
 ご相談者の多くは「上司と顔を合わさず」「即日退職」を希望されています。そして、法的知識が不十分なためなのか、あるいは依頼者受けするためにあえて誇大・虚偽広告をしているのか、非弁業者のホームページ等には誤った情報・知識をみかけます。
 まず、法的な意味の「即日退職」はほぼ不可能です。そのうえで、「上司と顔を合わさず」退職できるかどうかはケースバイケースになります(事実上の即日退職という意味で使用されることがあります)。当事務所では、そのあたりを初回の法律相談の際に詳しくご説明いたします。なお、非弁業者が「上司と顔を合わさず」「即日退職」できるかどうかについて相談に乗ることは、「法律相談」にあたり許されません。

5.費用面について
 当事務所の調べによると雇用形態等にもよりますが、非弁業者の料金はおおむね3万円~5万円です。もちろん、未払い賃金請求や有給休暇買取交渉まで依頼すると(これらが非弁業者ができないことについて争いありません)、高くつくこともありますが、少なくとも、退職という法的効果を発生させるためだけであれば、弁護士に依頼しても料金は大きく変わりません。

 上記のような理由から、退職代行サービスは弁護士に依頼するようにしましょう。


<<参照条文>>
弁護士法(昭和二十四年法律第二百五号)
(非弁護士との提携の禁止)
第二十七条 弁護士は、第七十二条乃至第七十四条の規定に違反する者から事件の周旋を受け、又はこれらの者に自己の名義を利用させてはならない。
(非弁護士の法律事務の取扱い等の禁止)
第七十二条 弁護士又は弁護士法人でない者は、報酬を得る目的で訴訟事件、非訟事件及び審査請求、再調査の請求、再審査請求等行政庁に対する不服申立事件その他一般の法律事件に関して鑑定、代理、仲裁若しくは和解その他の法律事務を取り扱い、又はこれらの周旋をすることを業とすることができない。ただし、この法律又は他の法律に別段の定めがある場合は、この限りでない。
(非弁護士との提携等の罪)
第七十七条 次の各号のいずれかに該当する者は、二年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
一 第二十七条(第三十条の二十一において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
二 第二十八条(第三十条の二十一において準用する場合を含む。)の規定に違反した者
三 第七十二条の規定に違反した者
四 第七十三条の規定に違反した者

 

ご依頼から退職までの流れ

1.まずは法律相談を受けてください(くわしくは当サイト「法律相談」をご覧ください。スカイプ法律相談も行っています)。お申込み・お問い合わせにあたり、相手方の会社の名称やこれまでの交渉の経緯等についてできるだけ詳細にお知らせください(当サイト「相談内容を説明する方法」をご参照ください)。なお、非弁業者は法律相談を行うことができません。
2.弁護士が退職日や有給休暇等必要事項を聞き取り、アドバイスします。
3.所定の期限までに、代金を入金してください。
4.弁護士が退職の意思表示を内容証明郵便で行います(弁護士名義となります)。くわしくは当サイト「内容証明郵便」をご覧ください。
5.内容証明郵便送達で、退職の意思表示は完了となり、内容証明郵便記載の退職日到来により退職となります。
6.内容証明郵便発送により弁護士の任務は完了となりますが、退職に付随する範囲で一定期間・一定回数に限り無料相談対応も可能となっています。

料金

雇用形態や事件の難易度によって異なりますが、おおむね39,800~69,800円(消費税、実費等別)となっています。

 

広告宣伝業者等の方へ

 近時、当事務所に「当社のホームページに載せませんか?」「集客のお手伝いをさせていただきたい」などといった問い合わせが多く寄せられています。当事務所は法律相談段階から一件一件を丁寧に処理するよう心がけているため(相談時間も比較的長めです)、どこかの退職代行業者のように派手に宣伝をして大量集客・処理で荒稼ぎするという手法は採っておりません。そのため、他者様のホームページ等広告媒体に掲載してまで集客する意図はなく、そのために広告費用を支払うつもりはありません。したがって、当事務所はそのような営業電話は一切お断りしています(弁護士への取次もしておりません)

取材等希望の方へ

 近時、当事務所に取材等の問い合わせが増えています。所定の手続のもとで取材等はお受けしていますので、詳しくは、当サイト「取材等を希望される方について」をご覧ください。

 

 



「よくある質問」もご覧ください。